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「Honda e」から、電動バイク「EM1 e:」まで~2050年に全ての製品と企業活動を通じてカーボンニュートラルを目指すHonda~

丸みをおびたかわいらしいデザインが評判のEV「Honda e」と、8月24日に発売される交換式バッテリーを搭載した電動バイク「EM1 e:」。近年、HondaがEVモビリティのラインナップを拡大しているのにはどのような背景があるのでしょうか。
今回は、それぞれの開発に込めた想いやHondaの電動化に対するビジョンについて話を聞きました。
人に寄り添うパートナーのような存在をめざして作られた「Honda e」
Honda eは、近未来感ある機能性と親しみやすさを両立したEVです。先進の機能を持ちながら、親しみやすくかわいらしいデザインにすることで、人に寄り添うパートナーのような存在を目指して作られました。
ドアミラーに当たる部分にはサイドカメラミラーシステムを標準装備、後方視界を撮影し、車内のディスプレーに表示します。
また、5つのスクリーンを水平配置したワイドビジョンインストルメントパネルを搭載し、テレビや音楽などを楽しみながら、充電中も車内で快適な時間を過ごすことができます。
必要な時にだけポップアップするスマートなフラッシュアウターハンドルや、モダンなデザインの17インチアルミホイールなど、細かなデザインにもこだわりました。
35.5kWhの高出力型リチウムイオンバッテリーの搭載により、満充電で259km(※WLTCモード)の走行を実現。30分で約80%の急速充電も可能となっています。
※市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード




まずは商用の軽自動車からEVを提供していきたい
Hondaはカーボンニュートラルを達成するため、日本でのEV、FCV(燃料電池自動車)の販売比率を「2030年に20%、2035年に80%、2040年に100%」にすることを目指しています。
Hondaは創業当時より、お客様のお困りごとに寄り添ってきました。
まずは軽商用バンのような働くEV車を提供するところから始め、軽の乗用EVやわくわくするような登録車のEVへとつなげていければと考えています。
特に軽の商用EVは、配送事業を行う企業にとってはランニングコストを抑え、配送ルートのCO2削減の課題に貢献できるという狙いもあります。
モビリティの可能性を広げ、幅広い方々に使っていただけるEVを増やしていく――それが、わたしたちHondaが目指すビジョンです。
交換式バッテリーを搭載した、Honda二輪国内初個人向けモデルEM1 e:(イーエムワン イー)

8月24日発売のEM1 e:は、「ちょうどe:(いい)Scooter」をコンセプトに開発された電動二輪車です。日本郵便も集配業務に導入しているビジネスバイクの「BENLY e:」や三輪スクーター「GYRO e:」など、これまで法人向けやリースなどで多くの電動二輪車を販売してきましたが、個人向けの国内販売はこれが初となります。
最大の特徴は、交換式バッテリーであるHonda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー)の搭載です。取り外して自宅の中で充電ができるため、駐車場に充電器がない方でもご利用いただけます。充電には専用の充電器を使用、家庭用100Vでの充電が可能となっており、空の状態から満充電まで約6時間。夜のうちに充電することで、朝には使えるようになります。
走行音も非常に静かですので、早朝深夜でも周囲への騒音を気にすることなく安心してご利用いただけます。
満充電での航続距離は53km(国土交通省届出値30km/h定地走行テスト値)。片道20km程度の距離でしたら問題なく使うことができ、通勤や買い物にぴったりの、まさに「ちょうどいい」スクーターです。
今回個人向けに販売するにあたり、大きな課題となったのがリチウムイオンバッテリーの回収スキームでした。リチウムイオン電池は廃棄時に適切に扱うことが求められており、有用な資源を含むことでも知られています。リースや法人のお客さまでしたら確実に回収できますが、個人のお客さまですと難しい側面がありました。そこでHondaでは使用したバッテリーを販売店で確実に回収するため、新たに約560店舗の「Honda二輪EV取扱店」を発足、処理再資源化を行う態勢を整えました。
利便性を第一に、ニーズに合わせた多彩な電動モデルを


G7広島サミットに関連して開催されたイベントでは、EM1 e:を多くの国の方々にご覧いただき、日本のメーカーとしての取り組みを世界に示すことができました。
Hondaはスーパーカブに代表されるような、コミューターとしての利便性を大事にしてきた企業です。短い距離で効率よく走るものや使い勝手がよいものなど、お客さまがさまざまな選択肢を持てるよう、ニーズに合わせたものをラインナップしていく。それがメーカーとしての務めだと考えています。
カーボンニュートラルについても、さまざまな方向から取り組んでいく必要があると感じています。わたしたちメーカーが開発や改良に取り組むのはもちろんのこと、パワーステーションの増設など、社会インフラが整備されることでより利便性が向上し、普及も進んでいくのではないでしょうか。
オートバイに乗る楽しさと移動する喜びをみなさまへ――その想いは電動化という変化を経ても変わりません。これからも多彩なモデルを提供することで、みなさまのニーズに応えていきたいと考えています。