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雪国でも安心して使えるEV「ソルテラ」の実力 エンジニア集団SUBARUが目指す“SUBARUらしいカーボンニュートラル戦略”

2023.12.6
ソルテラサムネイル画像

SUBARU初のグローバルEVとして発売されたソルテラ。今回の「JAPAN MOBILITY SHOW2023」では、「E-Tokyo Park」でのソルテラ試乗の他、2023年10月25日に発売された改良モデルが展示され、注目を集めました。今回はその改良モデルを手がけた商品企画本部の関井誠さんに、EV化への想いやSUBARUらしい開発、そして新経営体制のもとでSUBARUが目指す新たなカーボンニュートラル戦略について話を聞きました。

SUBARUらしい軽快さ×EVならではの滑らかな走り

ソルテラ展示様子の画像
ソルテラ車内画像
ソルテラトランクの画像

EV専用の「e-スバルグローバルプラットフォーム」を採用したソルテラは、床下に重いバッテリーを搭載することで、低重心を実現し、安定した走りを可能にしました。重心の低さや力強い加速性など、EVの特性に合わせて設計したサスペンションも搭載、SUBARUらしい軽快さと快適さ、EVならではの静かで滑らかな走りを併せ持ったクルマとなっています。
アクセルペダルひとつで加速と減速をコントロールできる「S PEDAL DRIVE」により、ペダルの踏みかえ頻度を減らすことで渋滞時の疲労軽減にも貢献。シーンに合わせて走りの特性を選べるドライブモードセレクトでは、市街地走行に最適な「ノーマルモード」、電力消費を抑えられる「エコモード」、よりダイレクトなレスポンスを愉しめる「パワーモード」の3つのモードを選ぶことができます。
大容量のカーゴルームは、ワイドな開口部に加えて荷室のフロアの高さを2段階で調整できる可変フロアシートを採用。100V/1500Wのコンセントが付いており、アウトドアでも消費電力の大きな電気製品を使うことはもちろん、緊急時にはクルマを外部電源として活用することも可能です。航続距離はそれぞれのモデルで500km前後となっており、快適なロングドライブを楽しんでいただけます。
今回展示した改良モデルでは、ステアリングホイールがオーバル型に変更された他、渋滞時の疲労を軽減して長時間の運転をサポートするアドバンストドライブなど、新たな安全性能や機能が追加されました。

どんな場所でも安心して走れるEVを目指して

ソルテラ展示様子の画像2

ソルテラはトヨタ自動車さんとの共同開発で誕生した「bZ4X」の兄弟車です。基本コンポーネントは共通ですが、内外装を始めSUBARUらしい味付けがされており、走行時のロールの出方や加速時の制御などに関しては、それぞれに両社らしいセッティングがなされています。
今回「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」に参加して感じたのは、EVについてまだよく知らないお客さまが多くいらっしゃるということでした。「雪道で大渋滞に巻き込まれたらどうするのか」「充電できる場所が限られているのではないか」など、EVに関するネガティブな話をネットで目にして不安を覚えている方もいらっしゃいました。
ソルテラはそのような不安を解消すべく、どんな場所でも安心して走れるよう、さまざまな装備を整えています。
例えば、前後独立モーター駆動式のAWDシステムにより、各タイヤへの力の配分を緻密に素早く制御。滑りやすい路面でも安定した走行が可能に。また、路面状況に応じて対応する「X‐MODE」も搭載。モードを選択するだけで、泥や雪などの悪路、急な坂道からのスムーズな脱出をサポートします。さらに今回展示した改良モデルでは、バッテリー自体の充電性能を向上させた他、マイナス10℃での充電性能をおよそ30%改善、雪国のお客さまにも安心してお使いいただけるようになっています。

EV開発においてもSUBARUらしさを活かしたものづくりを

ソルテラ車内の画像2

機械系のエンジニアリングと情報系・電気系のエンジニアリングはまったくの別ものです。これまで機械系の開発をしていた我々にとって、EV開発はかなりの勉強を要するものでした。しかし、日本のエンジニアは“新しもの”好き。最初こそ多少の抵抗はあったものの、今では私も含め、他社のエンジニアもみなさん楽しみながらEV開発をしているように思います。
そもそもモビリティの目的は、安全に人を運ぶこと。ガソリンを燃やそうがモーターで走ろうが、エンジニアとしての目的は変わりません。より静かに、よりやさしく運べる手段があるのなら、ガソリンや駆動輪にこだわる理由はないと考えています。
改良や小型化、効率化はもともと日本の得意分野です。ユニークな発想を持ったエンジニアも多くいます。開発しているエンジニアの個性が強く出ているのが日本車ですから、それがEVでも発揮されれば、世界に自慢できるようなものが生まれるのではないでしょうか。
クルマには総合最適解がなく、山を走るクルマ、サーキットを走るクルマ、街中を走るクルマ、ちょっと買い物に行くクルマとキャラクターが分かれています。電気自動車はある意味それらをすべて網羅できる存在です。
機械制御に比べてより緻密に車輪の制御ができる電気自動車は、街中でゆっくり静かに走りたい、山道を力強く走りたい、スリッピーな路面を安全に走りたいなど、繊細な制御を実現しやすいからです。また、モーターとバッテリーというシンプルなコンポーネントのおかげでサイズを変えやすいという利点も。没個性になりやすいという意見もありますが、そこは逆に制御などの味付けでいくらでも個性を出していけるところでもあります。
個性という観点で言えば、「SUBARUらしさとは何か?」という質問をよく受けますが、SUBARUらしさとは“人中心のモノつくりから安全性と走る愉しさに対して徹底的にこだわっていること”だと私は考えています。今後のEV開発においても、そのSUBARUらしさを活かしたものづくりをしていきたいですね。

変革をリードする“人財”の力で新たな時代のスタンダードをつくる

「那須平成の森」での活動を支援するために提供された車両

弊社は「人を中心としたモノづくり」の中で安全を最優先に考え、「いのちを守る」ことを大切にしてきました。その想いを軸に、「ひとのいのち」と「自然のいのち」をテーマとして掲げ、我々と同様の想いで日々活動している方々を応援する「一つのいのち」プロジェクトを立ち上げました。今回展示した改良モデルは、日光国立公園にある「那須平成の森」での活動を支援するために提供されたものです。
お客さまに認められる「SUBARUらしさ」をより高めるため、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みは非常に重要です。先日発表された新経営体制における新たな方針では、2030年の電動車販売比率を「バッテリーEVのみで50%」に引き上げ、国内工場のバッテリーEV生産キャパシティを増強するなど生産体制を強化すること。また、2023年からの5年間を重要な期間と位置づけ、「モノづくり革新」と「価値づくり」の2つに強い決意をもって取り組むことを掲げています。 その原動力となるのは人です。 “SUBARUらしさ”を活かしたカーボンニュートラル社会を実現するためには、従事する全員がゼロエミッションに意識を向けることが重要です。変革をリードする“人財”が部門を横断して活躍し、社内外で仲間を増やし、新たな時代のスタンダードとなるプロセスや技術を生み出していけるよう、SUBARUは今後もさまざまな取り組みを行ってまいります。